日本遺産・開成館での箏曲演奏会を終えて
― 音の記憶が文化をつなぐ ―
歴史ある日本遺産・開成館よりご依頼を受け、箏曲演奏をいたしました。
トーク演奏に加え、小学2年生から6年生までの子どもたちも出演。
子どもたちの一音一音が、重厚な建築と日本の歴史に響き合い、まるで時空を超えて音が語りかけてくるようでした。
演奏の様子




🌸 お客様の声から感じた“音の力”
会場には、県内でも車で1時間半かけて家族総出でお越しくださった方や、
「この日のために体調を整えてきた」というお客様もいらっしゃいました。
また、開成館の職員の方々からも
「お箏演奏を楽しみにしているお客様がいらっしゃいます」
という温かいお言葉をいただきました。
当日の感想として寄せられたのは、こんな声です。
「子どもたちの演奏は、成長が見えて大変感動しました。」
「先生は難しいことを簡単にとっても楽しそうに話すでしょ。だからこちらもとっても楽しいの。」
どの言葉にも、音の美しさだけでなく、人と人との心をつなぐ時間への喜びが感じられました。
🎓 研究から見える「文化体験の意義」
近年の心理学・教育学の研究では、音楽や伝統文化に触れる体験は
- 感情の調整力や共感力を高める
- 集中力・自己効力感(やればできるという感覚)を育てる
- 「文化的アイデンティティ」を強化し、地域への誇りを育む
といった効果が報告されています。
(例:Frontiers in Psychology, 2023; Arts Education Policy Review, 2024 など)
特に、日本文化のように「静けさ」や「間」を重んじる芸術は、
日常の喧騒から一歩離れ、自分自身と向き合う貴重な時間を提供します。
その意味で、日本遺産という場所での演奏は、文化体験の価値を最大化する場でもありました。
💫 文化を未来へ
子どもたちの一生懸命な演奏、そしてそれをあたたかく見守るお客様。
箏の音が、世代や立場を越えて一つになる瞬間でした。
この貴重な機会をくださった開成館スタッフの皆さま、
そして、遠方からお越しくださったお客様、子どもたちとそのご家族の皆さまに、
心より感謝申し上げます。

