文化はよく「守るもの」と言われます。しかし、文化は守るだけでは残りません。
文化が続くとき、そこには
・体験する人
・続ける人
・応援する人
・支える地域
という循環があります。
文化は過去の遺産であると同時に未来の中で育つものでもあります。
文化を残すとは未来の中に文化が生きる環境を作ることなのだと思います。
文化シリーズの結び
私は文化研究者でも評論家でもありません。
学校で箏の体験授業を行い、子どもたちに箏を教え、演奏会を開きながら、文化の現場に立っている一人の実務者です。
その現場で感じるのは、文化は理念だけでは残らないという、とても現実的な事実です。
文化が次の世代へつながるときには、必ず
体験する人・続ける人・発表する場・地域の応援
という循環が生まれています。
例えば、今年度学校で箏を体験した子どもたちは今年度 1186名いました。
その中から「やってみたい」と一歩踏み出して一曲体験に参加した子は 24名。
さらに三か月のお稽古に進んだ子は 8名でした。
その一歩を踏み出した子どもが三か月稽古を続け、舞台に立ち、地域の人に拍手をもらう。
その経験が、文化を未来へつないでいきます。
文化は理念の中では残りません。
人が体験し、続け、発表し、応援される中で初めて生き続けます。
文化を残すとは、過去を守ることではなく、
未来の中に文化が生きる環境をつくることなのだと思います。
私自身もまた、その循環を地域の中に少しでも作り続けていきたいと考えています。
文化を残すためにシリーズ
①文化はお金ではないのか
― 理念だけでは文化は続かない ―
②文化を残す人の共通点
― 研究と実務の視点から見えてくること ―
③文化を残すために本当に必要な4つのこと
― 体験・継続・発表・地域という文化の循環 ―
④なぜ文化は衰退するのか
― 文化研究が示す共通する原因 ―
⑤文化を残す人が絶対にやらないこと
― 文化を衰退させる共通パターン ―
⑥日本文化が今後生き残る条件
― 文化は未来の中で育つ ―
【まとめ】文化を残すとはどういうことなのか ◀今ここ
― 未来の中に文化が生きる環境をつくる ―

